大相撲

大相撲の本場所は、年6場所あり、この6場所が真剣勝負の場になります。
この本場所では、横綱、大関、関脇、小結、前頭の幕内力士で優勝を争います。

ただ、力士はこれ以外でも様々な仕事があります。
本場所以外に、「巡業」というものがあります。
本場所は、主要の大都市でしか開催されません。そのため、地方のファンは来れないこともあります。巡業では、地方を中心に日本国内の様々な場所を回ります。この巡業は、春、夏、秋、冬とあり、ほぼ毎日違う町を回ります。

大相撲の開催

本場所は、東京、大阪、名古屋、福岡で開催されます。
6場所の中で最も多く開催されるのは、東京の両国国技館となり、東京で開催されるのは、1月場所、5月場所、9月場所になります。

場所 会場 都市 期間
1月場所 両国国技館 東京 1月の第一、または第二日曜日が初日。15日間の開催。
3月場所 エディオンアリーナ 大阪 3月の第二、または第三日曜日が初日。15日間の開催。
5月場所 両国国技館 東京 5月の第一、または第二日曜日が初日。15日間の開催。
7月場所 ドルフィンズアリーナ 名古屋 7月の第一、または第二日曜日が初日。15日間の開催。
9月場所 両国国技館 東京 9月の第一、または第二日曜日が初日。15日間の開催。
11月場所 福岡国際センター 福岡 11月の第一、または第二日曜日が初日。15日間の開催。

本場所の会場について

本場所を行う会場は、収容人数が1万前後の大きな会場になります。

東京 両国国技館

年3場所を行うのがこの両国国技館になります。両国国技館は、両国駅からすぐのところになります。道を歩くと、力士の名前の入ったのぼり(旗)が見えます。場所中は雰囲気がある通りになります。

所在地:東京都墨田区横網1-3-28
収容人数:11,098人
オープン:1984年11月

大阪 エディオンアリーナ

大阪の中心地である「なんば駅」からすぐのところにあるのがこのエディオンアリーナになります。

所在地:大阪府大阪市浪速区難波中三丁目4番36
収容人数:8,000人
オープン:1987年1月

名古屋 ドルフィンズアリーナ

名古屋城のエリアにある会場になります。名古屋駅からは少し離れており、地下鉄などを使って行くことになります。

所在地:〒460-0032 愛知県名古屋市中区二の丸1-1
収容人数:7,515人

福岡 福岡国際センター

博多駅からも歩けないことはありませんが、30分ほどかかります。
最寄りは、地下鉄の呉服町駅か中洲川端駅になります。両駅とも徒歩で約20分ほどになります。

所在地:福岡県福岡市博多区築港本町2-2
収容人数:10,000人

大相撲本場所のタイムテーブル

一般的には、午前8時が開門になります。
本場所は、午前8時30分ぐらいから序の口の取り組みが始まります。
午後2時ぐらいまでに幕下の取り組みが終わる流れになります。
午後2時ぐらいに十両土俵入りがあり、午後2時30分ぐらいから十両の取り組みが始まります。
十両は1時間ほどで取り組みが終わります。
午後3時45分ぐらいからは、幕内力士の土俵入りがあり、横綱土俵入りの後に、午後4時ぐらいから幕内の取り組みが始まります。

幕内の取り組みは、18時までに終わりますので、結びの一番は17時50分台になることがほとんどです。

取り組み

相撲は、勝負自体は、平均すると1番10秒以下ぐらいで決まるので、あっという間に勝負が尽きます。
しかし、勝負の前に仕切りの時間があり、塩をまいたり、しこを踏んだ利する時間があります。
通常、幕内の取り組みでは4分間、十両では3分間、幕下以下は2分以下というのが仕切りの制限時間になりますので、勝負の前の時間も合わせて楽しみものになります。

当日の流れ

両国国技館は、両国駅に到着し、徒歩で会場に行きます。
駅から国技館は見えます。
場所中は、国技館に「のぼり」が立っていますので、その道を歩いて入口に向かいます。
大相撲は4歳以上のお子様からチケットが必要ですのでご注意ください。
入口で、チケットを見せて、当日の取り組み表をもらい中に行きます。
力士のパネルなどがあるので、記念撮影のスポットになります。

中に入ると、まず、優勝杯などの展示物のコーナーが正面にあります。
ここは見どころの1つです。
両国国技館は、正面、向こう正面、東、西と座席のエリアが分かれています。
自身のチケットの場所を確認して、座席に向かいます。

座席について

4つの都市で開催される大相撲の本場所ですが、東京の両国国技館が相撲用の会場(多目的アリーナですが、スタンドに升席が常設されるなど、会場は相撲を基本としたものになります)としてスタンダードになりますので、ここでは、両国国技館の座席についてご紹介します。
細かいところは異なりますが、他の会場も基本的には同じような作りになります。

両国国技館の場合、1階席は、マス席という4人用の座席が中心になります。
2階席は、通常の椅子が設置されております。

マス席について

マス席は、日本特有の座席になります。
1つの仕切りの中に1人から6人が入り、観戦する座席です。
マス席の問題は、1マスが小さい点です。大人4人があぐらをかいて座れるようなスペースはありません。4人マスで大人3名ぐらいでないときつく感じる大きさになります。
マス席の料金は、1マスごとになりますので、4人マスの場合は、4人分の料金が必要になります。4人マスを2人で使うから2人分の料金にはなりません。
ただ、4人マスの料金を払えば、2人でも3人でも観戦する人数はいいわけですから、マスは狭いということを念頭に置き、行く方の体格など考えて買うようにしてください。

飲食 可
写真撮影 可

マス席についての詳細

タマリ席

土俵近くの座布団の座席をタマリ席と言います。
下の写真だと、土俵回りに敷かれている緑色の座布団、その後ろの赤色の座布団がタマリ席です。
非常に近くて魅力的な場所ですが、近いゆえ、禁止事項が多い座席です。
この座席では、観戦中に飲食はできません。また写真撮影(カメラ、携帯ともに)、携帯電話での通話なども禁止になります。

飲食 不可
写真撮影、携帯電話の使用 不可

イス席(S席) 2階席1列目から3列目

両国国技館の2階席は椅子席になります。そのため、足を楽に観戦されたい方は、2階席のほうが良いかと思います。
2020年より2階席のカテゴリーが変更され、いままではA席だった前の1列目から3列目が「S席」となりました。

飲食 可
写真撮影 可

イス席(A席) 2階席4列目から6列目

2階席の4列目から6列目のブロックはA席になります。
S席とA席の座席は、椅子に小さいテーブルが付いているので、食事などする際にそのテーブルを使うことができます。

飲食 可
写真撮影 可

イス席(B席) 2階席7列目から11列目

B席は、2階席の7列目から11列目のブロックになります。
B席の座席も背もたれがしっかりあり、座りやすい座席ですが、S、Aのようなテーブルは付いていません。

飲食 可
写真撮影 可

イス席(C席) 2階席4列目から12列目、13列目、と正面の14列目

C席は、2階席の一番上のほうになります。
C席になると、椅子のひじ掛けもなくなります。
背もたれはしっかりありますが、椅子の質は、S、A、Bに比べると劣ります。

飲食 可
写真撮影 可

自由席

2階のイス席の最後尾は14列目になります。
この14列目のみ「自由席」です。
ただ、自由席は、前売りはなく、取組日当日のみ国技館切符売場にて販売されますので、非常に入手困難な座席でもあります。

飲食 可
写真撮影 可

座席の位置

両国国技館は、座席の位置が「正面」、「向こう正面」、「東」、「西」となります。

正面

正面席は、行司を正面から、また両力士の仕切りを横に見る座席です。
一般的には、最も良い座席の位置になります。
ロイヤルボックス(両国国技館の中で最も良い座席)は正面の2階席になります。

向こう正面

両力士の仕切りを横に見る座席ですが、行司は背中から見るのが「向こう正面」の座席です。

「東」側の座席は、西方の力士を正面から見て、東方の力士の背中を見るような見え方になります。

西

「西」側の座席は、東方の力士を正面から見て、西方の力士の背中を見るような見え方になります。

力士の入場を見る

大相撲は、午前中の早い時間から始まります。
番付が上の力士は、取り組みが近づいてくると、国技館に到着します。
そのため、館内で十両の取り組みなどを観戦している間に、幕の内の取り組みが組まれている力士が国技館に入って行きます。
力士は、一般的に、両国国技館の南口から入って、歩いてきますので、会場の「西」側から外のエリアに行くと、ちょうど力士の歩いてくる道になり、幕の内の力士が間近で見ることができます。

売店

両国国技館の中では、お土産や食べ物を買う売店があります。
力士の名の付いたお弁当など販売されており、人気力士のお弁当は早い時間に完売することもありますので、お目当てのものがあれば早めにご購入ください。

お土産も豊富にありますので、買い物も楽しみになります。

巡業について

本場所が行われない地方で1日だけ相撲と触れ合う機会があるのが「巡業」です。この巡業は、春、夏、秋、冬とあり、ほぼ毎日違う町を回ります。
例えば、2019年の例を挙げるのであれば、春場所(3月開催)の千秋楽が、3月24日となり、翌週の3月31日から春巡業が始まり、4月29日まで春巡業が開催されております。
7月開催の千秋楽が7月21日となり、夏の巡業は、7月28日から8月25日、9月場所が9月22日に千秋楽を迎え、秋巡業が10月5日から10月27日、11月場所が11月24日に千秋楽、冬巡業が12月1日から12月15日までとなっており、本場所以外でも日本国内ではかなりの頻度でイベントが開催されております。

巡業についての詳細

大相撲の地位

大相撲の本場所は、「幕内」、「十両」、「幕下」、「三段目」、「序二段」、「序の口」というカテゴリーに分かれています。
幕内というのは、野球でいう一軍のようなもので、幕内で優勝することが全力士の目標です。十両は、2軍、幕下以下は、3軍以下のようなものになります。

幕内の中でも地位があります。
最高位は、横綱です。
横綱とは、幕内で2場所連続優勝か、またはそれに準ずる成績を残した力士がなれる地位です。また、横綱は、陥落がありません。一度、横綱になると、自身がやめるまで横綱としての務めを全うしないといけず、横綱としての成績を残せない場合は、引退という選択肢しかありません。

大関は、横綱の次の地位になります。
大関になるには、現在は、3場所の合計の成績が33勝が目安と言われています。
横綱と異なり、大関は、2場所連続で負け越すと、大関を陥落します。
翌場所は10勝で返り咲きという条件での陥落ですが、一度、大関を陥落した後に、再度、大関に戻れることは数少ないケースです。
近年では、貴景勝が陥落した翌場所で10勝を挙げ、大関に復帰しております。
2021年春場所で優勝した照ノ富士は史上に残る大関復帰になりました。
2015年に大関に昇進した照ノ富士は2017年に大関から陥落。その後、十両以下まで落ち、最も最低の番付は、序二段まで落ちてしまいました。
通常、大関経験者が、十両以下に落ちると、過去のケースでは100%引退でした。照ノ富士は、そのような屈辱の中、鍛錬を重ね、2020年幕内に復帰すると、7月場所で奇跡と言われた幕内優勝を果たします。
その後も安定した成績を残し、見事に2021年再度、大関をつかみ取りました。

関脇、小結は、大関や横綱のような昇進への条件はなく、前頭でも上のほうで、勝ち星が多かったり、関脇の場合、小結、小結の場合は、前頭筆頭まで上がり、勝ち越しをした場合の翌場所に付ける地位になります。

大相撲では、大関、関脇、小結のことを三役と呼びます。

前頭は、横綱と三役以外の幕内の力士のことを指します。
幕内の力士の数は、42名となっております。
その中で、横綱、大関、関脇、小結の力士を抜いた数がすべて前頭の力士になります。例えば、横綱が2人、大関が4人、関脇2人、小結が2人の場合、36力士が前頭になります。前頭の上位はよほど負けても翌場所は幕内に残れますが、前頭の中位から下のほうの力士は、負けが込むと翌場所は十両に陥落するため、下位のほうでも熾烈な争いがあります。

十両は、幕内の下のカテゴリーになります。
そのため、十両は十両だけで優勝を争います。優勝しても幕内が約束されているわけではありませんが、幕内の前頭の下のほうの力士が多く負け越しをした場合などは、一気に幕入りできるチャンスもあります。
十両は、28人以下の力士で1場所争います。
成績が並ぶなど、混戦になることも多いのが十両です。

大相撲では、十両までを「関取」といい関取になると「まわし」も立派なものになり、一人前の力士という見方がされます。
幕下以下の力士は、年齢に関係なく、関取の世話をしたり、相撲のほかの様々なことをこなさないといけなくなります。
また給与も関取と、幕下以下では全く異なります。
十両以上の給与は、毎月の支給で、十両で月110万円、幕内で140万円、小結、関脇で180万円、大関で250万円、横綱で300万円と言われています。
しかし、幕下以下の力士は、「場所ごとの支給」となり、幕下で16万5000円、三段目で11万円、序二段で8万8000円、序の口で7万7000円が支給されます。
しかし、毎月の支給ではないのがポイントです。

十両以下は、「幕下」、「三段目」、「序二段」、「序の口」とあり、幕下で120人、三段目で200人の力士がいます。それ以下は、特に人数が決まってません。幕下以下になると、「まわし」もシンプルなものになり、色鮮やかな関取のまわしとは一目瞭然で差がでます。

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